top of page
アイデンティティー・パートナーズロゴ

組織コミュニケーションの複雑性とその克服


自己認識の差で職場の働き方が変わる

こんにちは!

「わたし・みらい・創造センター

(企業教育総合研究所)」の佐藤(さとう)です。


組織においては、様々な要因が絡み合い、チームや部門間での円滑なコミュニケーションを確立することが至上の課題となります。プロジェクトや業務の成功には、関係者が正確な情報を共有し、共通の理解を築くことが不可欠です。しかし、組織コミュニケーションは容易ではなく、その難しさは業務の誤解や誤りを招く可能性が高まります。ここでは、組織コミュニケーションの難しさに焦点を当て、言語の特性からくる課題とその克服策について探っていきます。



 

【 目 次 】

 

言語の特性と組織コミュニケーションの難しさ


 組織内でのコミュニケーションが難しい理由のひとつは、言葉の特性にあります。人は発話する際、複雑な経験やイメージを言葉に変換して相手に伝える必要があります。しかしこの過程で、経験やイメージには言葉では表現しきれない情報が多く含まれています。そのため、情報の制限が正確なコミュニケーションを難しくし、認識のずれが生じやすくなります

 例えば、テーブルにリンゴがあるという単純な状況でも、それが赤いリンゴなのか、青いリンゴなのか、綺麗にカットされたリンゴなのかといった具体的な情報は各人の想像に依存して異なります。このような主観的な差異がコミュニケーションの誤解を招く一因となります。


 聞き手は話し手の情報をもとに理解を試みますが、失われた情報は聴き手自身の経験や知識で補完されることが一般的です。しかしここで問題が発生します。なぜなら、個々の経験や知識が異なるため、理解にずれが生じ、コミュニケーションが難しくなるのです。加えて、言葉には多くの情報が省略されるため、意図したメッセージが相手に正確に伝わりにくくなります。

 人は異なる体験を持つため、言葉に対する受け取り方も異なります。これは刺激を受けると、個々の脳が過去の経験に基づいて反応するためです。さらに、各自が持つフィルターを通して情報を受け取るため、実際の状況とのずれが生じ、コミュニケーションの理解が難しくなります。




一般化と企業における課題

 組織内では、「誰でも●●だ」「みんな●●している」といった一般的な表現がしばしば使われます。しかし、このような一般化は、組織コミュニケーションにおいて深刻な問題を引き起こす原因となります。一般化によって生じるコミュニケーションミスは、情報の省略や歪曲につながり、組織内での誤解や認識のずれを招く可能性があります。

 例えば、あるメンバーが「みんながこのプロジェクトに協力してくれている」と発言した場合、実際には全てのメンバーが同じ協力度合いでプロジェクトに参加しているわけではありません。一般的な表現によって、特定のメンバーがどれだけの貢献をしているのか、誰が協力に乗り気でないのかといった具体的な情報が欠落しやすくなります

組織コミュニケーションの難しさを克服するためのアプローチ

 組織コミュニケーションの難しさを克服するためには、以下のアプローチが有効です。


1. 質問と確認のスキルの向上

会話の中で、何が省略されているのか、どのような歪曲がなされているのかを考えながら、効果的な質問を行うことが重要です。省略や歪曲、一般化によって失われた情報は無意識に蓄積されていきます。質問を通じて相手は自動的にアクセスし、その中にある情報を引き出すことができます。


2. 失われた情報を引き出す質問の活用

失われた情報を引き出すための具体的な質問を導入することが重要です。例えば、「私は出かけていました」という情報を具体化するために、「あなたはどこに出かけていたのですか」「あなたは誰と出かけていたのですか」といった質問を通じて、具体的な状況や相手との関係を明らかにします。


3. 一般化の認識と具体化への努力

一般的な表現に対しては、具体的な情報を求める姿勢が必要です。例えば、「みんなが私を嫌っています」という発言に対して、「誰が嫌っているのですか」「どのように嫌っているのですか」といった質問を通じて、具体的な事例や感情を明確にします。





まとめ

 組織コミュニケーションの難しさは、言葉の特性に起因していますが、適切なアプローチとスキルの向上によって克服が可能です。質問と確認のスキルを磨き、失われた情報を具体的な質問を通じて引き出すことで、組織内のコミュニケーションの質と効果を向上させることが期待されます。組織がこれらの課題に真摯に向き合い、メンバーが相互理解を深める努力を継続的に行うことで、組織全体の成功に寄与することができるでしょう。

  わたし・みらい・創造センターでは、対話の研究を進め、「自己との対話」「他者との対話」「社会との対話」を軸にした人材開発、組織開発のサービスを提供することで、企業の中で働く人々の、創造的な活動と相互理解を促進させていきます。



本日は「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」の佐藤(さとう)が担当いたしました。最後までお読みいただき、ありがとうございます。



 

▼この記事を書いた人

佐藤 純子(さとう じゅんこ)

「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」センター長

Comments


bottom of page