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ジョブ型雇用とメンバーシップ型の違いとは?メリット・デメリットまで徹底解説

更新日:2023年3月7日


ジョブ型とメンバーシップ型

ジョブ型は、主に欧米諸国が導入している雇用形態です。日本のように新卒を一括採用する「メンバーシップ型」とは対極にある雇用形態とされています。


しかし、新型コロナウイルスの感染防止によるテレワークの拡大や働き手の多様化が進む近年、日本国内でも「ジョブ型」の推進が始まっているのです。


今回はジョブ型とメンバーシップ型の違いから、ジョブ型への移行によるメリット・デメリットまで詳しく解説します。


 

【 目 次 】

 


ジョブ型とメンバーシップ型|違いを解説


ジョブ型とメンバーシップ型の違い

まずは、ジョブ型とメンバーシップ型の意味と違いを解説します。


ジョブ型雇用とは、仕事内容に合った人を採用する仕組み。業務の詳細・報酬・責任範囲などを明確に提示し即戦力となる人を採用するという、欧米諸国で広く用いられている方法です。


メンバーシップ型は主に日本で活用されている方法で、学歴や年齢などをもとに採用が行われます。



ジョブ型とメンバーシップ型の違い


ジョブ型とメンバーシップ型の違いには、主に以下の3点が挙げられます。

  • 採用方式

  • 教育制度

  • 評価

上記を順に詳しくみていきましょう。



採用方式


メンバーシップ型では、新卒一括採用が主流です。学歴や年齢などをもとに定期的な採用が行われます。


採用時には、具体的な職務範囲が決められていません。職務内容は、採用後のローテーション研修などをもとに個々の能力に応じて決定されます。配置転換のために、異動や転勤を命じられる場合もあります。


ジョブ型は欠員補充や新規のポジションが必要な場合などに募集が行われます。仕事内容や報酬など労働条件が具体的に決められているため、求職者は自身に合った仕事かどうか判断しやすいです。


面接では、学歴や年齢ではなく即戦力となる人物かをみられます。そのため、実績やスキルが非常に大切となります。



教育制度の有無


メンバーシップ型では、マナーから業務のやり方に至るまで一つひとつ細かく丁寧に教えてもらえるのが特徴です。


一方で、ジョブ型が採用するのは提示した業務ができる人。そのため、教育制度は基本的に用意されていません。必要であれば、自身で学習し補う必要があります。



評価基準


メンバーシップ型は、一般的に年功序列です。勤続年数が長い人に昇給や昇格のチャンスがめぐってきます。


ジョブ型での評価対象は、遂行した業務内容や仕事の成果です。給料や業務範囲はあらかじめ決まっているため、転勤はもちろん昇給や昇格も基本的にありません。



メンバーシップ型からジョブ型へ移行するメリット


メンバーシップ型からジョブ型への移行

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ジョブ型への移行には、以下2点のメリットがあります。

  • 教育コストを削減できる

  • ミスマッチを防げる

上記について、順に詳しく解説していきます。



教育コストを削減できる


これまでは、新卒社員に基本的なマナーから業務の仕方を教える必要がありました。そのため、新人教育に多くのコストがかかっていました。しかし、ジョブ型は提示した業務ができる人を採用するため、教育の必要がありません。その分、教育コストの削減につながるのです。



ミスマッチを防げる


就職後に業務を割り振られる「メンバーシップ型」では「自分のやりたいことと違った」「能力が期待していたものより低かった」というミスマッチが起こりやすいです。


一方で、ジョブ型は求人募集の段階から担当してほしい職務内容を公開しています。そのため、ミスマッチの防止にもなります。



メンバーシップ型からジョブ型へ移行するデメリット


メンバーシップ型からジョブ型へ移行

ジョブ型への移行には、以下のようなデメリットもあります。

  • 専門的なスキルのない新卒社員は活躍しにくい

  • 離職率が上昇する可能性がある

上記を順に確認していきましょう。



専門的なスキルがない新卒社員は活躍しにくい


新卒社員を社内で活躍できるジェネラリストに育てる「メンバーシップ型」は、専門性に関わらず新卒が入社しやすいというメリットがあります。


しかし、ジョブ型雇用は即戦力となる人を条件とするため、スキルや実績のない新卒は活躍が難しくなります。ジョブ型雇用で活躍するには、就活前に役立つスキルや実績まで身につける必要があるのです。



離職率が上昇する可能性がある


現在は、一般的に昇給や昇格が年功序列となっている企業が多いです。そのため、業界が同じであれば新卒の給料はそこまで変わりません。仕事内容も会社によって異なるため、他社とは評価軸を比較しにくくなっています。


対して、ジョブ型は業務内容や報酬などが具体的に決められています。基準が明確であるため、職員は現状の職場よりも好待遇な会社を見つけた場合に転職する可能性が高いです。そのため、ジョブ型への変更は離職率の上昇につながる可能性があります。



ジョブ型雇用への移行が検討され始めた背景


ジョブ型雇用の移行

長い間、年功序列や終身雇用を主流としてきた日本。一体、なぜこのタイミングでジョブ型雇用の検討が行われているでしょうか。



幅広い人材を活用して生産性を高めるため


高度経済成長期の日本は、新卒一括採用・年功序列というメンバーシップ型雇用がうまく機能していました。しかし現在の日本はデフレであり、かつ少子高齢化によりこれまでの雇用方法が難しくなっています。


また、日本は他国に比べ労働生産性が低いともいわれています。ベースの生産性の低さに加えて労働力不足が続けば、深刻な状態に陥りかねません。ジョブ型であれば専門性の高い人員が集まるため、少ない人員でも労働生産性の高まりが期待できます。


また、現在は働き手にも高齢者や外国人などさまざまな人が増えています。幅広い人材をうまく活用するためにも、ジョブ型がよいのではないかと考えられているのです。



テレワークの拡大


コロナ禍による急速なテレワークの拡大も理由のひとつです。テレワークでは、上司が部下の仕事の進捗などを把握しづらいという課題があります。


しかし業務範囲を具体的に設定すれば、仕事の状況を細かく確認しなくても管理がしやすくなります。そのため、ジョブ型への移行が検討され始めているのです。



日本企業はすべてジョブ型雇用になる?


日本企業はジョブ型?

ジョブ型はKDDI株式会社や日立製作所など、大手企業が導入を始めている雇用形態。現在の日本は未だメンバーシップ型が主流ですが、今後ジョブ型雇用は拡大するのでしょうか。


結論からいうと、ジョブ型は今後も拡大すると考えられます。しかし、主流となるまでには時間がかかるでしょう。なぜなら、新卒の就職が困難になる可能性が高いからです。


学生のうちにスキルや実績を身に着けるのは、現在の日本教育ではなかなか難しいといえます。そのため、ジョブ型へ移行するなら新卒が困らないよう学校教育から変えていく必要があるのです。


また、年功序列が一般的な社会で生きてきた人たちにとってジョブ型は受け入れがたい方法でもあります。業務内容や仕事の成果が評価対象であるジョブ型では、自身の立場がなくなるのではないかという不安があるからです。


長年主流となっていた体制を切り替えるには、かなりの時間が必要でしょう。そのため日本国内でジョブ型が主流となるのには、時間がかかるといえそうです。



まとめ


ジョブ型は、決められた業務内容に対して人材を確保する雇用形態です。提示した業務を遂行可能な人を求めているため新卒一括採用などは行われません。そのため、専門性のない新卒は就職が困難になる可能性があります。


ただ、業務内容や報酬などを理解した求職者が集まるので就職後のミスマッチを防げます。即戦力になる人を雇うため、教育コストも削減可能です。


未だ終身雇用や年功序列が一般的な日本ですが、テレワークの拡大や働き方の多様化などからジョブ型雇用を導入する企業も増えてきています。今すぐに主流となることはないですが、今後も拡大は続くといえそうです。

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