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新卒の離職を防ぐ方法とは? 業界別の離職率や早期離職の理由も

更新日:2022年8月23日



新卒で就職後、3年以内に離職する割合を示す「新卒離職率」は一般的な離職率の3倍ほど高いとされています。


新卒社員は、企業が今後発展するために重要な人材。そのため、早期離職はできる限り防がなくてはなりません。


そんな中、「どうしたら新卒の離職率を下げられるだろう?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、新卒の離職率を下げる方法を早期離職の原因を踏まえたうえで解説します。


 

【 目 次 】

 


新卒の離職率はどのくらい?



さっそく、新卒の離職率を見ていきましょう。ここでは、平成26年度・平成29年度・令和2年度の離職率を表でまとめています。

平成26年

平成29年

令和2年

中卒就職者

67.7%

50.9%

55.0%

高卒就職者

40.8%

29.4%

36.9%

短大卒就職者

41.3%

30.9%

41.4%

大卒就職者

32.2%

22.9%

31.2%


中卒就職者は、半数以上が早期離職していることがわかります。高卒、短大卒、大卒と学歴が上がるにつれて早期離職率は徐々に減少していますが、それでもおおむね30%以上は離職しています。


10人働き始めたら、そのうちの3人は3年以内に辞めてしまう計算となるため、決して少ない数字とはいえません。



【業界別】新卒の離職率が多い産業



新卒の離職率は、業界によっても異なっています。ここで、厚生労働省が発表している新卒の離職率が高い職業を5つ紹介します。

業界

新卒離職率

宿泊業・飲食サービス業

高卒就職者:61.6%

大卒就職者:51.5%

生活関連サービス業・娯楽業

高卒就職者:56.9%

大卒就職者:46.5%

教育・学習支援業

高卒就職者:50.1%

大卒就職者:45.6%

小売業

高卒就職者:47.8%

大卒就職者:38.6%

医療福祉業

高卒就職者:46.2%

大卒就職者:37.4%


離職率がもっとも高いのは宿泊業や飲食サービス業で、高卒就職者の61.1%、大卒就職者の51.5%が早期離職に至っています。


背景にあるのは労働条件の悪さです。厚生労働省の調査によると、宿泊業・飲食サービス業の週所定労働時間は40.3時間。ほかの業界は38~39時間程度であるため、やや長い労働時間になっていることがわかります。


有休休暇の平均的な付与日数も16.3日、平均取得日数は7.3日で、休暇の水準で見ても各種産業の中では最も低い数値です。プライベートの時間を十分に確保しにくい労働環境が、早期離職の多い原因かもしれません。



新卒就職者が早期離職をする理由



新卒就職者が早期離職をする割合は全体で3割超、業界によっては50%を上回ります。なぜ新卒の離職率は高くなっているのでしょうか。


ここでは、独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査をもとに、男女共通で多く挙げられていた離職理由を紹介します。



1.労働時間・休日・休暇の条件がよくなかった


男女共通してもっとも多かった理由は、労働時間・休日・有休休暇などの労働条件がよくないという内容です。


労働時間や休日などは、多くの場合求人票に記載されています。しかし、そのとおりになるとは限りません。業務の進捗状況などにより求人票には記載がなかった休日出勤や残業が発生することがあります。


なかには労働基準法が定める労働時間を超えて働くことになったり、休みがなかなか取得できなかったりといったケースも少なくありません。理想とは異なる労働条件が早期離職の大きな要因につながっているのです。



2.肉体的・精神的な健康を損ねた


2つ目に多かったのは、心身の健康を理由に離職をするケースです。


重い荷物の運搬、長時間作業などにより身体に支障をきたしたり、厳しいノルマやクレーム対応の多さ、上司からのプレッシャーなどが原因で精神的な病を抱えてしまったりして離職に至るケースが多く見受けられます。



3.人間関係が悪かった


人間関係の悪さを理由に離職を決意する人も多いようです。仕事を遂行するうえで欠かせないことのひとつとして、上司や同僚とのコミュニケーションがあります。


しかし、コミュニケーションが円滑に取れない険悪な雰囲気が漂っていたり、パワハラにあたる言葉を投げかける上司がいたりする職場もあるでしょう。


そのような職場は働きづらく、大きなストレスを抱えやすいため離職率が高くなる傾向にあります。



新卒の離職が企業に及ぼす影響



新卒社員が早期離職すると企業にはどんな影響があるのでしょうか。



生産性やサービスの質の低下


従業員が少なくなることで、スキルの継承や部下への教育が難しくなってしまいます。


また、従業員一人あたりの仕事量が増えることで作業にかけられる時間も減少。その結果、生産性やサービスの質の低下につながる可能性があります。



採用・教育コストが無駄になってしまう


金銭的な損失もあります。新卒社員を採用し一人前に育てるまでには、たくさんのコストがかかります。就職後に早期離職されてしまうと採用から教育までにかけたコストがすべて無駄になってしまうのです。



残った職員のモチベーションの低下


新卒社員が離職すると、残った職員の仕事へのモチベーションが低下するケースもあります。


とくに新卒社員は同僚がやめてしまうことで精神的にダメージを受けやすいです。集団離職に至ってしまう可能性もあるので、その前に手を打ちたいところです。



新卒の早期離職を防ぐ方法



新卒社員の離職は、企業としても大きな損失。だからこそ、できる限り防ぎたいですよね。ここからは新卒社員の早期離職を防ぐために、有効な方法を紹介します。



採用前に労働条件や福利厚生などをしっかりと説明する


新卒社員の早期離職の理由として最も多かったのは、労働時間や休日、有休休暇などの条件がよくなかったという点です。


人材を集めるために魅力的な側面を前面にアピールだけでなく、早期離職を防ぐために労働条件を細かく説明してミスマッチをいかになくすかも重要なポイントです。


入職前にミスマッチしていないか見極めるためにも、労働条件や福利厚生などの詳細条件をしっかりと説明しましょう。



新卒社員に対するサポート体制を整備する


新卒社員が辞める原因として、社内でのコミュニケーションをスムーズにできない「人間関係の悪さ」が挙げられています。


新卒社員は仕事を覚えるために、上司や先輩とのコミュニケーションが欠かせません。新人をサポートする教育制度、意見や相談をしたりしやすい職場環境を整備することが大切といえるでしょう。



評価制度を取り入れてモチベーションの向上を図る


社員のモチベーションを低下させないよう、評価制度を導入するのもよい方法です。


たとえば具体的な数値や基準を定め、しっかりと成果を出した人には昇給や昇進といった形で評価を反映させます。このような施策が高いモチベーションにつながれば、離職件数は減っていくでしょう。



まとめ


今回は、新卒就職者の離職率から早期離職に至る理由、対策まで詳しく解説しました。


新卒の離職率は依然高い状態が続いており、いかに下げられるかが課題です。


新卒就職者が早期離職に至る理由としては労働条件がよくない、身体的・精神的な健康を損ねたといったものが上位に挙がっています。


ミスマッチを防ぐために採用前に労働条件や福利厚生などの詳細を説明したり、新人へのサポート体制を整えたりして新卒の離職防止を図りましょう。


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