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自分にしかできないこと、らしさとは。


感謝のバトンが渡される組織

いつもありがとうございます。


「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」プランナーのかなえです。

今回は”らしさ”とはなんだろう?ということを書いてみます。



 

【 目 次 】

 

らしさ、って何だろう。


突然ですが、例えば会社で「君の変わりはいくらでもいる」といわれたら、あなたは不安になりますか?私は全くなりません。そうあるべきでしょう。と考えます。

むしろ組織にとって、とてもヘルシーな状態だと思います。そして、それが「事実」だと、私は思っています。これは、立場にかかわらず、実はみんながそうだと思っています。


今でこそ、人手不足、超高齢化社会に耐えうるべく、人材が流動的であることに対し、肯定的な空気がありますが、「匠」の国、日本では、「熟練していく」ために一定の時間を要し、「●●さんだからこそ」といわれる日を夢見て自分を高め磨いていくイメージがあり、会社で人が入れ替わることに対してネガティブなイメージのほうが強かったように思います。

なのでひょっとすると「君の変わりはいくらでもいる」は大変な否定の言葉に聞こえるかと思います。


私自身、「匠」の世界観は好きで、それが日本らしさを生み、熟達された人間がつくりだす、組織や、安定した質の価値を非常に感じています。

「しくみ」化してどんどん人が入れ替わり、それでも成り立つ「何か」よりよっぽど安心感や深みがあって好きです。


ですが・・

「自分の代わりはいない」ということに、組織で働く人が、価値ややりがいの重きをおいていたらどうでしょう。それって、本当に「組織の中」でやるべきことなのでしょうか。何のための組織なのだろうと思います。


「自分の代わりになる人がいる」状態。わたしはこの状態に肯定的です。


それでも「残る何か」がその人(私)の「独自性」なのでしょう。

「らしさ」として残る価値の部分です。それをどれだけ発揮して働いていけるか。

そう思ったら、「人がマネできる何か」に執着しこだわる暇なんてないのです。


誤解しないでいただきたいのは、「私の代わりはいくらでも成り立つ」と思うのは、「私なんか」という卑下する気持ちとは全く異なるということです。それでも失わない自分の価値に自信をもつことです。そのうえでの「●●さんだからこそ」を得たときに本当の独自性の社会化(の一歩!)といえるのではないかと思っています。





わたしのモットー


育児をしながら、自分が所属する組織にも迷惑がかけられないという想いから

「自分がいつ居なくなってもいいように働く」

これが私のモットーになりました。これは意外と「手間と時間と、気持ち」を要しますが、組織の一員として、仲間と働くときにもっておくべき視点だと思っています。


学び得たこと、知り得た、誰かの役に立つことは、どんどんシェアしたり、周りの成長を促進したりすることや、ほんの少しでも、全体が効率的に手間が省かれるように常に意識をする。それ自体は、自分の「成果」に反映されるものではないかもしれませんが、それでも、広い目で見たら、自分のためでもあるのです。


そもそも、自分が得たものですら、誰かから教わったことも多く、自分で習得したと思っていることですら、土台になっているものへ目を向けたら還元していくべきものなのです。


「自分だけ」というところに重きを置いて、自分の成果や成長だけに夢中になり、結果自分を収縮させてしまっては勿体ないと思うのです。


これは個人の単位でも、会社の単位にしても、同じことではないでしょうか。

自分のところだけ、にこだわっているものは、人でも会社でもどんどん先細るイメージがあるのは私だけではないと思います。






まとめ

ここに記載した、らしさ。や、独自性については、よく社内やお客様とテーマになり対話が始まります。1人1人言葉や表現は異なりますが、徐々に、我々の中でイメージが凝縮されてきたように感じています。


絶対的な「正解」がないのがこの仕事でもありますが、こうして日々、考え、対話しながら、答えを導き出していくことが大事なのだと実感しています。


最後に、すこしテーマからは離れるのですが、らしさ。を考えるとき、対話、を考えるときに思い出す、私の好きな、ムヒカ元大統領の言葉をご紹介します。


『最悪な話し合いは、最高の戦争に勝るんだ』


『多様性とは、わたしたちそれぞれの独自の文化から生まれている。奥深くに隠れているわれわれ自身を表現することで、多様性が見えてくる。 鏡で自分を見つめることだ。そして現実とかかわることだよ。』


出典:『世界でいちばん貧しい大統領からきみへ』ホセ・ムヒカ著 くさばよしみ編 汐文社


特に最初の言葉はなぜか涙が吹き出しました。

二つ目の言葉は、最後の「そして現実とかかわることだよ」に考えさせられます。


いかがでしょうか。何かすこし、普段と違う角度から感じ取ったり、考えたりするきっかけになれたら嬉しいなと思います。



 

▼この記事を書いた人

藤本かなえ(ふじもと かなえ)

「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」プランナー


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