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多様性の時代のチームビルディング

更新日:2023年2月17日


多様性の時代のチームビルディング


皆さん、こんにちは。WMS研究員のこがねんです。


普段は事業会社で人材開発・組織開発の責任者をするかたわら、個人でも人材開発・組織開発のアドバイザリーをしています。


「組織開発」とは「人の集団」が「共通目的に向かうチーム」になるための働きかけのことで、平たくいえば「チームビルディング」をサポートする仕事です。


チームビルディングは大切ですが、一方で今は「多様性の時代」。いろいろな人がいる中でどうやってチームになっていけば良いか、悩んでいるマネジャーも多いです。


今日はそんな「多様性の時代にいかにチームビルディングするか?」というテーマを考えてみたいと思います。



 

【 目 次 】

 

サッカーコーチの嘆き


知人に少年団サッカーでコーチをやっている人がいて、その人が「最近の子どもたちは『勝ち』に執念が無くて・・・」と嘆いていました。


聴けば、試合に負けても悔しがったりしない。何ならヘラヘラしている子もいる。「悔しくないのか!」とスクールウォーズばりに叱咤激励しても響かない。だから強くならない。とのこと。


私はこの話を聴いて妙な納得感がありました。というのも、今どき「勝つために」「強くなるために」サッカーを始める子っていないんだろうなと思ったからです。


実際、サッカーを始めた理由を訊くと「仲の良い友だちが始めたから」「親がやれって言うから」「カッコいいから」「モテそうだから」「他の習い事がイヤだから」といった声が返ってくることが多いようです。


これって会社のチームも同じだなと感じました。「会社の業績を上げるために」入社する人よりも「有名な会社だから」「世間体の良い仕事だから」「報酬が良いから」「自分のキャリアにとって有益だから」という理由で入社を決めることが少なくないのではないかと思っています。



価値観の多様性とゴールの翻訳

多様性(ダイバーシティ)の時代が叫ばれて久しいですが、少年サッカーも会社もチームができた段階では「多様な考え方のメンバーがいったん集まった」状態から始まることが多いです。


多様性は年齢・性別・人種・国籍・性的志向・身体的特徴など主に属性的な要素で語られることが多いテーマですが、その本質はこうした「価値観の多様性」だと私は考えています。


各社とも課題の「ダイバーシティ&インクルージョン」も、多様な人材がいかに活躍できる会社になるか?というテーマであるとともに、その前提として、多様な価値観の人たちがいかにチームになるか?というテーマとして考える必要があります。


今回の例でいえば、いかにサッカー少年たちが「勝つこと」「強くなること」に意識を向けるチームになるか?いかに会社に入った人たちが「会社の業績を上げること」に意識を向けるチームになるか?という問いになります。


この問いの答えは「ゴールの翻訳」にあると、私は考えます。つまり「組織のゴール(チームとしての勝利)」を「一人一人の実現したいこと」に翻訳して接続してあげる必要があると思っています。


サッカーチームであれば「勝つと友だちともっと仲良くなれるよ」「勝つとパパやママが喜ぶよ」「勝つとモテるよ」と伝えてあげることで、会社のチームであれば「会社の業績が上がることであなたのキャリアが充実するよ」と伝えてあげることが大事だと考えます。



勝つために集まったわけではない人たちが勝つチームになるために

では具体的にどうすれば良いでしょうか。どうすれば「勝つために集まったわけではない人たちが勝つチームになる」ことができるでしょうか。ここでは私がよく使っている「マネジメントの四象限」のフレームワークでご説明しましょう。


マネジャーに求められる要素は、ヨコ軸に「長期と短期」を、タテ軸に「チームと個人」をとった四象限それぞれのマスにプロットできます。


マネジメントの四象限



長期×チームには「ミッション・ビジョン・バリュー」といった「チームのWILL」を、長期×個人には「夢・キャリア・幸せ」といった「個人のWILL」を、短期×チームには「チーム戦略・目標・KGI・KPI」を、短期×個人には「役割・役職・担当業務・個人目標」をプロットします。


マネジメントの本質はこの四象限すべてを可視化して、翻訳して、接続していくことだと考えていますが、どれくらいのマネジャーがこれを実践できているでしょうか。ともすると左下の「あなたの今日の仕事はこれだよ」という説明だけに終始している人もかなり多いのではないでしょうか。


先ほどお伝えした「ゴールの翻訳」は、この四象限をきちんと可視化して、翻訳して、接続することを言っています。具体的には左下の「あなたの今日の仕事はこれだよ」に、他三象限の要素を接続していくのです。



マネジメントの四象限


「あなたの今日の仕事は、会社のこんなミッションに繋がっているんだよ」「組織のこんな目標に繋がっているんだよ」という説明と同時に、「あなた自身がやりたいこんな夢に繋がっているんだよ」「キャリアに繋がっているんだよ」「幸せに繋がっているんだよ」といいう説明をしてあげるイメージです。


もちろんそのためには、一人一人の「夢」「キャリア」「幸せ」を知っていないとできないことですので、1on1などを通じて、そうした「長期×個人」の情報も得ておくことが、今日のテーマである「多様性の時代のチームビルディング」には求められると思っています。


いかがでしたでしょうか。皆さんにとってヒントになる情報になっていれば嬉しいです。また、お読みいただいてお気付きの点があれば是非弊社まで、ご連絡いただければ幸いです。


それでは、また。



この記事を書いた人 こがねん SBIビジネス・イノベーター株式会社 「わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)」

研究員


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