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インクルーシブとは?インクルーシブの意味をわかりやすく解説

2025年2月10日
読了時間: 9分

更新日:8月18日


ワークエンゲージメントの意味とは?尺度や測定方法・ワークエンゲージメントを高める方法などについて解説


最近ビジネスでもよく耳にするインクルーシブという言葉。

ダイバーシティとセットで使用されることも多いようですが、社会的・ビジネス的にはどのような意味をもつのでしょうか。


本記事では、インクルーシブの語源やダイバーシティとの関係、企業にとっての重要性などについてわかりやすく解説します。


【 目 次 】


  インクルーシブの語源と意味

  インクルーシブ社会とは?ダイバーシティとの関係

  インクルーシブが重視されている社会的な背景

  企業にとってインクルーシブが重要な理由

  インクルーシブ経営の取り組み

インクルーシブデザインとは


インクルーシブの意味と使われ方



インクルーシブとは、英語で「包括的な」「すべてを含む」といった意味です。


近年では、障がいの有無や性別、国籍、年齢など、多様な背景や特性を持つ人々を分け隔てなく受け入れる意味で使われています。

特に、教育や福祉、職場環境などの分野において、個々の特性を尊重しながら共生する社会の実現を目指すための指針として用いられています。


ここでは、インクルーシブの意味やダイバーシティとの関係、使われ方などについてみていきましょう。



インクルーシブの語源と意味


インクルーシブとは、「包括的」や「全てを含む」といった意味を持つ英語「inclusive」に由来した言葉です。語源はラテン語の「includere(包み込む)」で、あらゆる人々を受け入れ、共生する考え方を指します。英語の名詞形はインクルージョン(Inclusion)です。


インクルーシブは単に物理的な受容だけでなく、感情的や社会的なつながりを築くことも含みます。


特に、障がい者やマイノリティを含むすべての人が平等に尊重され、排除されることなく共に生きる社会を目指すための理念として注目されています。教育、デザイン、職場環境など、さまざまな分野で活用されています。



インクルーシブ社会とは?ダイバーシティとの関係


インクルーシブ社会とは、障がいの有無や性別、国籍、年齢などにかかわらず、すべての人々が平等に参加できる社会を指します。


現代社会において、インクルーシブはダイバーシティ(多様性)との関連で語られることが多いです。ダイバーシティは英語の「diversity=多様性」に由来し、多種多様な価値観や背景を持つ人々を受け入れるという考え方をいいます。


ダイバーシティの考え方がアメリカの公民権運動と連動して生まれ、マイノリティの人たちが社会的に排除(Exclusion)されていることに抗議する意味で、インクルージョンという言葉が生まれました。


ダイバーシティが「違いを認めること」に重点を置くのに対し、インクルーシブは「その違いを受け入れ、共に活かす環境づくり」に焦点を当てています。そのため、企業や教育機関でも「ダイバーシティ&インクルージョン」の取り組みが注目されているのです。

多様な価値観や背景を持つ人々がともに働く現代の職場では、インクルーシブなマネジメントが欠かせません。

マネジメントについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。



インクルーシブと企業



インクルーシブは、企業経営や社会的取り組みのなかでますます重要性を増しています。


多様性を受け入れ、一人ひとりの特性を尊重することが、単なる社会貢献にとどまらず、企業の競争力を高める要素として注目されているのです。


ここでは、インクルーシブが重視されている背景、企業にとっての重要性、そして具体的な取り組みについて解説します。



インクルーシブが重視されている社会的な背景


インクルーシブが重視される背景には、社会の多様化や価値観の変化があります。


近年、国際的な人権意識の高まりや持続可能な社会を目指すSDGs(持続可能な開発目標)が普及したことで、多様な人々が排除されることなく共存できる社会が求められています。


特に、障がい者や高齢者、性的マイノリティ、外国人労働者といった多様な人々を取り込む社会の実現は、先進国のみならず、発展途上国においても重要な課題です。


このような背景から、企業活動においてもインクルーシブな考え方が欠かせなくなっています。



企業にとってインクルーシブが重要な理由


企業にとってインクルーシブが重要な理由は、それにより企業価値が向上するからです。


多様な人材を受け入れることで、人手不足を解消し優秀な人材を確保できる可能性が高まります。


また、インクルーシブな環境では、従業員が自身の価値を発揮しやすくなり、エンゲージメントやモチベーションの向上も期待できるでしょう。


多様な視点を取り入れることでイノベーションが生まれ、新しい市場や顧客層の開拓にもつながります。



インクルーシブ経営の取り組み


インクルーシブ経営とは、多様性を尊重し、それを活かす組織運営の手法を指します。

具体的には、障がい者雇用や女性活躍推進のための制度整備、LGBTQ+コミュニティへの支援、国際的な労働力の活用などがあります。


また、社員全員が自分らしく働ける環境を整えるため、ダイバーシティ&インクルージョン研修の実施や、バリアフリーな職場環境の整備なども含まれます。これらの取り組みを通じて、企業は社会的責任を果たしつつ、収益向上と持続可能な発展を両立させることが可能です。


企業におけるD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の重要性や取り組みについては以下の記事も参考にしてください。


企業価値を上げるダイバーシティ(D&I)とは?企業がD&Iを推進するメリットや取り組み事例を紹介



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インクルーシブ教育とは



インクルーシブ教育とは、障害・国籍・人種・性別などを超えて、全ての子どもたちが同じ環境で共に学ぶことを目指す教育方針です。


難病や障害のある子どもとそうではない子どもを切り離し、別々の環境で教育する仕組みを「分離教育」といいますが、2022年、国連障害者権利委員会は日本に対し分離教育を改善するよう勧告。

これを受け、日本財団と横浜国立大学は「産学官連携インクルーシブ教育環境の推進プロジェクト」を立ち上げました。

障害児のケアや教育のための専門支援員の育成や、教育施設のバリアフリー化などにより、多様な子どもたちが一緒に学べる教育を推進しています。※


文部科学省も「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」を審議会において決議。

障害のある子どもと障害のない子どもが、できるだけ同じ場で共に学ぶことができる環境をつくるため、以下のような施策を掲げています。※※


  • 特別支援教育を充実させるための教職員の専門性向上

  • 多様な学びの場として、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校などそれぞれの環境の整備

  • 障害のある子どもが十分に教育を受けられるための合理的配慮


社会の多様化が進むにつれ、今後は障害や病気の有無だけでなく、国籍や人種、宗教などに配慮するインクルーシブ教育の重要性が高まっています


※参考:日本財団ジャーナル|多様な子どもたちが共に学ぶ「インクルーシブ教育」は、いまなぜ必要か?


※※参考:文部科学省|共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告) 概要



インクルーシブデザインとは


インクルーシブデザインとは、あらゆる人々が利用しやすい製品やサービスを目指して、デザインの段階から多様なニーズを考慮する手法のことです。


高齢者や障がい者、外国人など、従来は製品やサービスの設計から除外されがちだった人々の視点を積極的に取り入れます。

たとえば、握りやすい形状のペンや簡単に操作できる家電製品など、誰にとっても快適で利用しやすいデザインです。


最近では大企業でもインクルーシブデザインの導入が進んでおり、以下のような事例が挙げられます。

企業

導入例

花王

洗濯洗剤の容器に視覚障がい者やシニアでも使いやすい「ワンハンドプッシュ」のデザインを導入

セブン銀行

視覚障がい者だけでなく高齢者にも使いやすATMを開発

ソニー

音響や触覚技術を使い、障害者も楽しめるエンターテイメントを開発

※参考:日経クロストレンド|インクルーシブデザインとは ソニーも行うデザイン思考の新⼿法https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00522/00001/


インクルーシブデザインを採用することで、企業にとっては市場の拡大やブランド価値の向上が期待できます。また、社会全体としても、より多くの人々が快適に暮らせる環境が整い、福祉や教育の面での向上につながるでしょう。



【まとめ】インクルーシブな社会や企業をめざして



インクルーシブの意味と使われ方、企業にとっての重要性などについて解説しました。


多様性を受け入れ一人ひとりの個性を尊重することが企業の競争力を高める要素としても注目されているなか、企業側もインクルーシブ経営やインクルーシブデザインの導入に取り組んでいます。


今後も経営や人事、製品サービス開発などあらゆる面で、ダイバーシティとインクルーシブが必要とされるでしょう。



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