仕事をする上で大切とされる「主体性」。後輩や部下を見て「もっと主体的に動いてほしい」と思ったことはないでしょうか。
しかし「主体性の意味がわからない」「身につけようにもどうすればよいのかわからない」という人もいるかもしれません。
そこで今回は、仕事上で主体性を発揮するために大切なポイントを解説します。後輩の上手な育て方も併せて紹介するので参考にしてみてくださいね。
【 目 次 】
仕事上の主体性とは?
主体性は「自分の意志や判断をもとに行動する力」と定義されています。そのため、主体的に仕事を行うとは「上司の指示ではなく、自分で考えて業務を遂行すること」と言えます。
自主性との違い
どちらも自ら行動を起こす点では同じですが、自主性は課題があらかじめ設定されている前提での行動を指します。そのため、何をすべきか悩む必要がないのです。
対して、主体的に動く場合は何も決まっていない中で自分で考え行動しなければなりません。そのため主体性は、自主性を持って動くよりも難易度が高いです。
【仕事】主体性のある人とない人の違い
主体性のある人とない人では、仕事上でどのような違いがみられるのでしょうか。
主体的に仕事する人の特徴
主体性のある人には、次のような特徴がみられます。
責任感を持っている
常に自分の考えのもと行動しているため、言動・行動に責任を持っています。他者から受けた指示であったとしても「自分が指示に対して納得した上で行動した」と考えているため、いつでも責任を負う覚悟があるのです。
疑問を放置しない
疑問が出てきたら自身で調べたり、周りの人に聞いたりして理解を確実なものにします。業務上必要なことはもちろん些細なことまで理解を深めようとするので、短期間で多くの知識や経験が身につけられます。
PDCAサイクルを回して行動している
日々、PDCAサイクルを回しながら業務に当たっています。そのため課題を見つけやすく、指示がなくても必要な行動ができます。上司からも評価され、結果的に昇進などにつながるケースも多いようです。
ミスを受け止めて改善に向けた行動ができる
仕事でミスをすると、立ち直るまでに時間がかかる人がいます。主体性のある人も落ち込みますが、いつまでも考え込むことはありません。二度と同じような失敗をしないよう、対策を立てる方が重要だと考えているからです。
ミスをしてもその都度対策を立てて恐れずに行動し続けられるため、成長速度も早くなります。
課題解決に他者が必要であれば依頼できる
主体性を持って仕事に取り組んでいる人は他者からの評価ではなく課題解決のために動いています。そのため、必要であれば上司などへの相談や依頼も自然にできるのです。
「怒られるのではないか」「嫌な印象を持たれるのではないか」など、相手の反応を気にして行動できないということはありません。
主体的でない人の特徴
続いて、主体的でない人の特徴を紹介します。
指示がないと行動できない
主体性のない人は上司から受けた指示はこなしますが、自ら課題を見つけて取り組むことができません。そのため、常に指示を出してくれる人がいないと業務に取り掛かれなかったり、マニュアル通りの動きしかできなかったりします。
自分に自信がない
主体性のない人の中には、自分に自信がない人も多くみられます。自分を信じて行動したときに失敗した過去が関係しているようです。自分で考えて動いてほしいと言われても、自分の考えに自信が持てないためなかなか行動にできないのです。
決断を他人任せにしてしまう
仕事で決断を迫られたとき、主体性のない人は判断を他人に任せてしまいがちです。そのため決断力や判断力がなかなか身につかず、主体性のある人に比べて成長が遅くなってしまいます。
【仕事】主体性を発揮するために大切な4つのポイント
主体性を身につけたいけれど、方法がわからない人もいると思います。ここからは、主体的に業務に取り組むために大切なポイントを紹介します。
常日頃から自分で考えて行動する機会を作る
まずは、仕事以外の時間で自分の考えのもと行動する機会を増やしましょう。たとえば、ランチを考えるとき。「昨日は野菜をあまり取れていなかったから、野菜多めのランチにしよう」くらいの小さなことで大丈夫です。
日頃から自分で考え行動する経験を積み重ねることで、仕事でも自然と主体性を発揮できるようになります。
あらゆる事象に対して自分なりの意見を持つ
日頃から多くの問題に対して自分なりの考えを持つことも大切です。ニュースなどで目に留まった事件や問題について、時間がかかってもよいので自分はどう思うのか考える機会を作りましょう。
自分の意見を伝える練習をする
どのような場面でも意見を伝えられるよう、友達や家族との会話のなかで意見を言う練習をしましょう。プライベートな場面で自分の意見を伝えることに抵抗がなくなってきたら、仕事上の会議などで少しずつ発言を増やすとよいです。
自己肯定感が高まることをする
言動や行動に自信を持てない段階で、主体性を持つのはなかなか難しいです。そのため、得意分野を伸ばすなど自己肯定感が高まることを積極的に取り入れましょう。
【仕事】主体性のある後輩を育てる方法
後輩には、主体性を持って仕事を進められる人になってほしいですよね。ただ、それには上司の行動や言動が非常に大切となります。
ここでは、主体的に行動できる後輩を育成するための方法を紹介します。
仕事の一部を任せる
自分の考えで行動したことでの成功体験を積み重ねられるようにしましょう。
部下に対していつまでも細かく指示を出していては、主体性は育ちません。まずは、業務の一部を任せることから始めます。仕事の大枠だけを示して後輩に考える余地を与え、業務を遂行できたときにはしっかりと評価することが大切です。
このような経験を積み重ねることで、徐々に自信がつき主体的な行動を起こせるようになります。
失敗を恐れずに挑戦できる環境作りに務める
失敗に対し過度な恐れを持っていることが、主体性のなさにつながっている人もいます。「上司に怒られるのではないか」「評価が下がるのではないか」と思ってしまうと、意見を伝えることもできません。
しかし、仕事を進める上で意見交換は欠かせない要素です。必要なときに意見が言えるよう、後輩の意見や提案にはまず受け入れる姿勢を示しましょう。
そのうえで、変更してほしい点があれば「こうするとさらにいいよ」と、改善案を柔らかく提示してあげるとよいです。自分の意見を否定されない環境は安心感につながるため、自然と主体的な行動がとれるようになります。
まとめ
今回は、仕事における主体性について解説しました。
仕事上の主体性とは「他人の指示ではなく、自分の考えのもと課題を設定し行動する力」を指します。主体性のある人は短期間で身につく知識や経験の量が多いために成長が早く、上司からも評価されやすいです。
まずは、仕事以外の時間に自分の考えで行動する機会を増やしましょう。また、あらゆる事柄に対し自分なりの意見を持ち発信する力をつけるのも効果的です。今回紹介した方法を実践して、主体的に仕事ができる人を目指してみてください。
Comments