新型コロナウイルスなど感染症拡大により、テレワークが急速に普及してきた日本。いつどこにいても仕事ができる魅力的な働き方ですが、一方で課題もいくつかあります。遂行中のプロジェクトを成功に導くためには、課題を克服していくための取り組みが必要です。
今回は、テレワークのマネジメントの3つの課題と、成功に導くためのポイントを解説します。
【 目 次 】
テレワークのマネジメントにおける3つの課題
テレワークのマネジメントにおける課題は主に以下の3つです。
進捗管理が難しい
コミュニケーション不足
評価が難しい
順に詳しく解説していきます。
進捗管理が難しい
テレワークはスタッフの動きが見えにくく、業務の進捗管理が難しいです。自宅で働けるが故の長時間勤務や業務効率の低下はすでに顕在化しています。
コミュニケーション不足
テレワークの導入で最も大きな課題が、スタッフ間のコミュニケーション不足です。オフィス勤務ではスタッフ同士が顔を合わせることになるため、相談や業務の進捗報告などがしやすいというメリットがありました。上司は部下の表情や態度を観察しながら、困り事などがないかどうか把握しやすかったのです。
テレワークではメンバーは傍にいません。指示に対して了解の連絡が届いたとしても、きちんと理解できているのか、齟齬が発生していないかはわかりにくいです。オフィスにいるなら早い段階で気づけたミスも、テレワークだと発見が遅れます。コミュニケーション不足は深刻な問題です。
評価が難しい
テレワークでは個々の出した成果は見えますが、そこに至るまでのプロセスが見えづらく、部下の評価が難しくなります。自分のがんばりに見合わない評価をされると、部下は不満を抱き、業務へのモチベーションを低下させるでしょう。
日々の業務への取り組み・姿勢がわかりづらい中でも部下の状況を把握し、納得感のある評価をしなければなりません。
テレワークを成功に導くマネジメント3つのポイント
コミュニケーションを図りやすい環境を整える
ZoomやGoogle Meetといったコミュニケーションツールを常時接続しておくのは、一つの方法です。思い立ったら声をかけられる環境が簡単に出来上がります。
バーチャルオフィスを利用する方法もあります。オンライン上で自分の代わりとなるアバターを介して職場の人と交流が可能です。人に近づけば話ができ、遠ざかれば話し声も聞こえなくなります。オフィスにいる時と近い感覚で雑談から業務上の話までできるようになります。
心理的安全性を高める
心理的安全性とは、チームの中で安心して自分の気持ちや考えなどを人に伝えられる状態です。心理的安全性が低いと提案があっても口にされないだけでなく、不安や悩みも決して打ち明けられません。テレワーク下でもメンバーがストレスなく働けるようにするためには、心理的安全性の確保が絶対条件です。
タスクを見える化する
テレワークでも、チームメンバーの業務の進捗は把握できます。例えば、それぞれが抱えているタスク量と進捗度を管理ツールで共有するのです。ツールはお金をかけて導入しなくても、今あるものでOK。エクセルで作った表で管理するなら、どこの企業でもすぐに実行できます。
テレワークのマネジメントで使えるアイデア
テレワークでも工夫ひとつで良好な職場環境が作れます。例えば以下のような試みはいかがでしょう。
1日1褒めの実施
毎日3分間、メンバーと話す時間を作り1日1褒めをします。メンバーとの距離感が徐々に縮まり話しやすくフォローしやすいチームの構築が期待できます。
業務状況の1日3報告
1日3回、テレワークの開始、休憩、終了時刻に定時連絡するのをルール化します。開始時は今日の予定、休憩時には進捗、終了時には結果が報告として上がってきます。話のきっかけとしても有効です。
まとめ
テレワークは普及が進む中で、徐々に課題が見えてきました。記事で述べた通り、根底にあるのはコミュニケーションのむずかしさです。将来的にもハード面の発達だけで解決できるとは考えにくく、ハードの使い手であるわたしたちのアイデアと工夫で対応していくべきでしょう。
今回紹介したポイントを押さえたうえでチームのマネジメントを行い、テレワークでも成果の出せるチームを構築しましょう。
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