top of page

エンゲージメントとは?ビジネスでの使われ方、ワークエンゲージメントを高める方法について解説

更新日:2月12日


ワークエンゲージメントの意味とは?尺度や測定方法・ワークエンゲージメントを高める方法などについて解説


エンゲージメントとは、ビジネス上では従業員や顧客と企業の結びつきや関係の強さを意味する言葉です。

従業員のワークエンゲージメントを高めることが、人的資本経営やESG経営の観点からも重要になってきています。


本記事では、エンゲージメントの意味や重要性、ワークエンゲージメント向上のための施策やサーベイの実施方法などについて解説します。

 

【 目 次 】


  ビジネス上のエンゲージメントとは

  ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメント

  従業員エンゲージメントを高める重要性

  組織の生産性や業績の向上

  優秀な人材の確保

  従業員のニーズや価値観を把握する

  職場での対話を重視する

  従業員の主体性や自主性を尊重する

  エンゲージメントサーベイとは

  従業員エンゲージメント率(指標)とは

  エンゲージメントサーベイの実施方法


 

エンゲージメントとは?意味やビジネス上の使われ方


エンゲージメントとは「約束」「契約」といった意味を持つ言葉ですが、ビジネスにおいては企業や組織と関係する人々との「絆」や「関与度」を指します


特に従業員エンゲージメントとワークエンゲージメントは、企業の成長や生産性向上に直結する重要な要素とされています。


まず最初にエンゲージメントの具体的な意味と活用方法について解説します。



ビジネス上のエンゲージメントとは


ビジネス上のエンゲージメントとは、企業とステークホルダー(従業員、顧客、取引先など)との間に構築される関係性や結びつきの強さを指します。


特にマーケティングでは、エンゲージメントは顧客との関係性を深め、ブランドへの忠誠心や購買意欲を向上させるために活用されます。


一方、組織運営や人事面では、従業員のエンゲージメントを高めることで、離職率の低下や職場環境の改善が期待できます。


組織活性化には、メンバーの創造性や生産性とともに、エンゲージメントの要素が不可欠です。メンバーのエンゲージメントを高めることにより、一人ひとりの主体性と組織への貢献意欲を刺激し、前向きに仕事に取り組むための意識づけが可能になります


従業員のエンゲージメントを高める重要な役割を果たすのが、良いマネジメントです。

マネジメントについては、こちらの記事をご覧ください。



ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメント


ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメントは、ビジネスシーンでよく混同される概念ですが、それぞれ異なる側面を持っています。



ワークエンゲージメントとは


  • 個々の従業員が仕事そのものに対して抱く積極的な感情や情熱を指す

  • 「活力」「没頭」「熱意」といった要素が含まれる

  • 従業員が自発的に高いパフォーマンスを発揮する動機付けになる



従業員エンゲージメントとは


  • 従業員が企業や組織に対して持つ愛着や信頼、共感の度合いを表す

  • 組織のビジョンや目標に賛同し、自らの貢献が企業全体の成功につながると感じる従業員ほど、エンゲージメントが高いとされている


両者を向上させることは、企業の競争力を強化するうえで不可欠です。そのため、エンゲージメント向上のための施策を講じることが多くの企業で注目されています。


ワークエンゲージメントの詳しい意味や測定方法などについては以下の記事も参考にしてください。


ワークエンゲージメントの意味とは?尺度や測定方法・ワークエンゲージメントを高める方法などについて解説



会社で従業員エンゲージメントを高める重要性とメリット



従業員エンゲージメントは、企業と従業員の間に築かれる信頼関係や愛着の度合いを指します。この概念は、企業の持続可能な成長や競争力の向上に直結する重要な要素です。


以下では、従業員エンゲージメントを高める重要性と、その具体的なメリットについて解説します。



従業員エンゲージメントを高める重要性


従業員エンゲージメントの向上は、企業にとって重要な課題です。


昨今では、労働力不足や人材市場の多様化などを背景に、人材を資本と考える「人的資本経営」が注目されています。人材を資本と捉えた時、資本を上手に運用するために従業員エンゲージメントが重要となってきます。


従業員が自分の仕事や企業に誇りを持ち、主体的に業務に取り組むことで、企業全体のパフォーマンスが大幅に向上するからです。


また、高いエンゲージメントは、従業員のモチベーションを高め、職場での満足度を向上させるだけでなく、企業に対する愛着を深めることにもつながります


さらに、エンゲージメントが高い職場では、離職率の低下が期待できます。従業員が企業との絆を感じ、長期的に貢献したいと思う環境を整えることは、企業の安定的な成長にとって欠かせません。


人的資本経営の重要性や考え方については、以下の記事を参照ください。


人的資本とダイバーシティの関わりとは?人的資本経営にとってダイバーシティ&インクルージョン (D&I)はなぜ必要か


"人それぞれ" って最高!〜人的資本経営で見る、多様性のパワー



メリット1:組織の生産性や業績の向上


エンゲージメントが高い従業員は、業務に対して積極的かつ情熱的に取り組みます。その結果、個々のパフォーマンスが向上し、組織全体の生産性にも良い影響を与えます


たとえば、エンゲージメントが高い従業員は、問題解決において創造的なアイデアを提案したり、他のメンバーを巻き込んで協力的に行動したりします。


さらに、エンゲージメントの向上は、顧客満足度の向上にもつながります。従業員が企業理念に共感し、誠実に業務を遂行することで、顧客との信頼関係を築きやすくなります。これにより、売上や利益の増加も期待できるでしょう。



メリット2:優秀な人材の確保


エンゲージメントの高い職場環境は、優秀な人材を惹きつける大きな要因となります。


従業員が働きがいややりがいを感じる職場は、求人市場においても魅力的に映ります。加えて、既存の従業員がエンゲージメントの高い状態を維持できれば、企業内での人材流出を防ぐ効果も期待できるでしょう



メリット3:定着率の向上


エンゲージメントが高い職場では、従業員同士が支え合い、互いに成長を促進する文化が醸成されます。


このような環境は、新たな人材にとっても魅力的であり、採用後の定着率を高める要因となります


人材不足や高い離職率に悩んでいる企業は、定着率の向上を図るためにも、従業員エンゲージメントを高める方法について検討してみるとよいでしょう。



ワークエンゲージメント向上のための施策



ワークエンゲージメントを向上させることは、従業員の働きがいや生産性の向上に直結します。


そのためには、従業員一人ひとりの価値観やニーズを把握し、対話を重視したコミュニケーションを図ることが重要です。また、従業員の主体性や自主性を尊重し、自らの役割や目標に対する意識を高める環境を整えることも欠かせません。


ここではワークエンゲージメント向上のために企業が実践できる施策を紹介します。


ワークエンゲージメントとは何か、また具体的な測定方法などについては、以下の記事にもまとめています。


ワークエンゲージメントの意味とは?尺度や測定方法・ワークエンゲージメントを高める方法などについて解説



従業員のニーズや価値観を把握する


従業員のワークエンゲージメントを高める第一歩は、一人ひとりのニーズや価値観を把握することです。


現代の職場では、仕事に対する考え方や重視する要素は多様化しています。「キャリアアップを最優先にしたい」「仕事とプライベートの両立を図りたい」など、従業員によって価値観や優先順位が異なることに注意すべきでしょう。


多様な価値観やニーズを把握するために、定期的なアンケートや個別ヒアリングを実施するのが効果的です。従業員の声を直接聞くことで、組織としての課題や改善ポイントを明確化できます。



職場での対話を重視する


従業員とのコミュニケーションを重視することも、ワークエンゲージメント向上には欠かせません。


特に上司と部下の対話は、従業員の不安を解消し、意欲を引き出す効果があります。1on1ミーティングを定期的に行い、業務の進捗確認やキャリアに関する相談を行う機会を設けましょう。


また、職場全体で対話の文化を醸成するために、チームビルディングや意見交換会を取り入れることも効果的です。こうした対話の積み重ねが信頼関係を強化し、従業員が組織に対して安心感や帰属意識を持つきっかけとなるでしょう。


効果的な1on1ミーティングのやり方や組織力を高める対話の方法については、以下の記事も参考にしてください。


「本当にいい1on1」を行うために必要なこと


1on1の質を高めるために意識すべき3つのことと準備としてできること


組織力をあげるコミュニケーション「対話」について


対話のある組織



従業員の主体性や自主性を尊重する


従業員の主体性や自主性を尊重することも、エンゲージメントを高める大切なポイントです。


上司や人事部が一方的に指示を出すのではなく、従業員が自身で目標を設定し、その達成に向けて主体的に取り組める環境を整えましょう。


たとえば、プロジェクトの一部を任せたり、新しいアイデアの提案を奨励したりすることで、従業員は自己効力感を高められます。成功体験を積むことで自信がつき、仕事への意欲向上が期待できるでしょう。


従業員が主体性や自主性を十分に発揮できるよう、セルフマネジメントのトレーニングや研修を行うことも大切です。従業員が適切にセルフマネジメントを行い、自身の役割や価値を実感できれば組織へのエンゲージメントを強める要因となるでしょう。



エンゲージメントサーベイと従業員エンゲージメント率測定



エンゲージメントサーベイと従業員エンゲージメント率測定は、職場における従業員の満足度や企業への愛着心を把握し、組織の健康状態を見極める重要な手段です。


サーベイでは従業員の意識や感情を数値化し、エンゲージメント率として評価します。このデータを活用することで、職場環境や人事施策の改善につなげることが可能です。


最後に、エンゲージメントサーベイとは何か、従業員エンゲージメント率の測定方法などについて解説します。



エンゲージメントサーベイとは


エンゲージメントサーベイとは、従業員が会社や仕事に対してどれだけ前向きな感情や関心を持っているかを測定する調査です。


アンケートなどによる調査で「職場環境」「業務への満足度」「企業理念への共感度」などの項目を評価し、エンゲージメントを向上させる施策の土台を築きます。


サーベイにより従業員のエンゲージメントの度合いをスコア化することで、人事上の課題を分析し、従業員エンゲージメントの現状を把握し、課題や改善点を特定します。



従業員エンゲージメント率(指標)とは


従業員エンゲージメント率は、サーベイ結果をもとに算出される数値で、従業員が企業や仕事に対してどの程度の愛着や積極性を持っているかを示します。


一般的には、従業員が「職場を友人に勧めたいか」「仕事で達成感を得られるか」といった質問に基づいて計測されます。

この指標は企業の健康状態を測る重要な要素であり、高いエンゲージメント率は生産性向上や離職率低下につながるとされています。



エンゲージメントサーベイの実施方法

エンゲージメントサーベイを効果的に実施するには、以下のステップが重要です。


まず、従業員に匿名で回答できるオンラインアンケートを用意します。設問は「職場の環境」「上司との関係」「自身のキャリア成長」など具体的かつ簡潔に設定します。次に、定期的にサーベイを実施し、傾向を追跡します。


最後に、得られたデータをもとに具体的なアクションプランを策定し、従業員に改善結果を共有することで信頼関係を深められます。



【まとめ】エンゲージメントサーベイを実施して具体的な取り組みにつなげる



エンゲージメントとは何か、ワークエンゲージメントの重要性や従業員エンゲージメントを高めるための施策などについて解説しました。


人材を資本と捉える人的資本経営では、ただ従業員の頭数を揃えるのではなく、人材の質や組織力としてのアウトプットを高めることが求められます。組織の生産性を高め、優秀な人材の定着率を向上させるエンゲージメントが重要な鍵となっているのです。


アイデンティティ・パートナーズでは、組織活性コンサルティングやシンクタンク、わたし・みらい・創造センター(企業教育総合研究所)の知見をもとにした、組織サーベイのサービスを提供しています。


エンゲージメントのサーベイや調査結果をもとにした具体的な施策の提案やコンサルティングが可能ですので、ぜひ一度お問い合わせください。


Group 6.png
bottom of page